建設業界には施工管理という仕事がありますね。簡単に言えば現場監督のような存在で、工事全体を管理します。
そんな施工管理の仕事はブラックすぎることで有名。長時間労働が当たり前のうえ、人間関係でストレスを抱えることも多く、また仕事内容も過酷な現場が少なくないのです。
今回はそんな施工管理の仕事がいかにブラックなのかを紹介していきましょう。また、建設業界の過酷さについても触れていきますよ。
今日はもうダメかも…
仕事に行きたくない…。行かなきゃいけないのは分かっていても「心」と「身体」がついていかない…。そんな時は会社に嘘をついてでも休みをとるべきだと思います。
上司や周りの人間はあなたの休みを快く思わないかもしれませんが、あなたの状態はあなた自身が一番わかっているはずです。精神を削られ過ぎて立ち直れなくなる前に対処しましょう。
もうどうしても会社に行くのが嫌なら退職を検討するべきでしょう。もしも自分の口から言えないのであれば「退職代行サービス」を利用してください。あなたの強い味方になってくれるでしょう。
目次
ブラックで知られる施工管理の仕事とは?
このページを見ている方はご存知だと思いますが、まず施工管理の仕事について簡単に説明しておきましょう。施工管理とは以下のような業務を行う仕事です。
- 工程管理
(工事のスケジュール・進歩管理) - 安全管理
(作業員が安全に働ける環境づくり) - 原価管理
(工事の予算や会社の利益の管理) - 品質管理
(希望された品質になるかの管理)
上記が施工管理の主な仕事になります。職業名に管理と付くだけあって管理業務が多いですね。
基本的に工事現場には施工管理技士の資格を持つ方が一人以上は必要ですから、需要は高い職業と言えるでしょう。
しかし、需要の高さとは裏腹にブラックな部分が非常に目立つ仕事であるため、近年、人手不足が深刻化してるとも言われていますね。
今回はそんな施工管理のブラックな部分をじっくり見ていきましょう。
とおるくん
ゆかりちゃん
施工管理のここがブラック!
さて、ここからは施工管理がいかにブラックな仕事が見ていきましょう。
夜遅くまでの勤務が当たり前
施工管理は夜遅くまでの労働が当たり前とされていますね。たとえば、ある施工管理の1日を見てみましょう。
- 8時30分:業務開始・朝礼
- 9時~10時:材料発注
- 10時~17時:現場での業務
- 17時~21時:図面・工程表作成など
施工管理は現場監督のようなもので、日中は工事現場での業務を行います。職人さんについては、現場での仕事が終われば帰れるわけですが、施工管理はそれから図面作成や工程表作成などを行わなくてはなりません。いわゆるデスクワークですね。
つまり、一般的な定時までの仕事に加え、デスクワークが待ってるわけで、残業なしで帰れることはそう多くないのです。
上記の例ならマシな方で、下手をすれば22時、23時までの残業コースもありえますし、所長クラスなど昇進をしてしまえば日をまたいでの仕事も珍しくないとか…。
こんな状況ですから、家族持ちの方の場合、なかなか家族との時間がとれず家庭崩壊に陥るケースもあるとか無いとか。
そもそも、婚活の時間すら取れないせいか施工管理は独身が多いとも言われていますね。なお、転職サイト「doda(デューダ)」の情報によれば施工管理の95%は男性だそうです。
とおるくん
ゆかりちゃん
職人さんとのコミュニケーションが大変
施工管理は日中、現場に立って職人さんの指揮をしなくてはなりません。この時、職人さんから怒られたり、下手をすれば暴力をふるわれることもあります。
たとえば、年上の職人さんであれば「若いのに偉そうに!」といって怒ってくることもあるでしょう。また、職人さんの中には元暴走族のような気性が荒い人もいますし、言い争いになれば、そういった方に殴られてしまうケースも存在します。
もちろん気性が穏やかで話せば分かってくれる職人さんがほとんどですが、現場によっては職人さんとのコミュニケーションに四苦八苦し、大きなストレスを抱えてしまうことも。
特に工程のズレなどから言いにくいお願いを職人さんにするのは本当に嫌なものです。
仕事内容も過酷(特に夏場が辛い)
給与計算などの問題から、施工管理が現場で職人さんの仕事を手伝うことはありませんが(手伝うと上司からお説教をくらってしまうことも)それでも現場はなかなかに過酷なもの。
特に炎天下で溶接現場の近くでも通ろうものなら汗がだらだらになってしまうこともあります。
そもそも施工管理は肉体労働を前提としない仕事のため、制服の通気性が悪いのも問題ですね。汗をかいてしまえば体にひっついて気持ち悪い、といったことも少なくないのです。
このことから、夏場にガッツリと体重が落ちてしまう方もいます。体重が落ちること自体は望ましいのかもしれませんが(それも元の体重によりますが)、あまり健康的な痩せ方とは言えませんね…。
水くみやゴミ拾いも仕事のうち
直接的な職人さんの手伝いは無くとも、中小企業だとゴミ拾いや水くみなどを強要されることはあります。いわば雑用ですね。
冬場であればまだしも、夏場だと通気性の悪い制服もあいまって少しのゴミ拾いでも汗だくになったり…。また、本来は現場監督的な仕事でありつつ、ゴミ拾いをさせられるというのは気持ちのいいものではないでしょう。
平均年収もそこまで高くない
施工管理の平均年収は、転職サイト「doda(デューダ)」の情報によれば445.3万円(手取りではなく支給額)となっています。
他の仕事に比べて決して低くない平均年収ではあるのですが、先ほど紹介したように施工管理の多くは長時間の残業を強いられています。
それでこの平均年収ですので、時給換算すれば大した金額にならないことも。実際、人によっては時給で計算してしまうと500円に満たないこともあるそうです。
ちなみに、施工管理の半分以上の人が年収300~500万円に収まっています。残業さえ少なければ決して悪い平均年収ではないのですが…。
潰しがきかない職業
施工管理は潰しがきかない職業として知られています。施工管理の仕事はやや特殊ですからね。経験やスキルが転職のタイミングで役に立つことはあまりないでしょう(転職先が別の職種だとして)。
そのためか、施工管理から転職する人のほぼ半分は、転職後も施工管理として働いています。他の職種で経験やスキルが活かせないのですから当然ですね。
もし今後、施工管理を辞めて他の職種に移りたいと考えているなら、少しでも若いうちに転職することをおすすめします。年齢を重ねれば重ねるほど、他の職種への転職は難しくなってしまいますよ。
とおるくん
ゆかりちゃん
ブラックすぎて施工管理を辞めたい人も多い
ここまでで施工管理の仕事がいかに過酷か分かっていただけたでしょうか。その過酷さは合わない人には本当に辛いもので、時には自殺者が出るほどと言われています。
また、施工管理はキツさから早期で退職する方も多いですね。そもそも、同僚で自殺者でも出ようものなら、「早く辞めないと命が…」と考えるのは当然です。
ただ、施工管理が人手不足といった状況から、会社も簡単には辞めさせてくれません。退職届の提出を無視したり、受けとったはずの退職届を「受けとってない」と言い放ったり、あらゆる方法で退職を阻止してきます。
もし施工管理を辞めたいのに辞められないといった状況に立たされているなら、退職代行サービスを使って辞めてしまうのが一番でしょう。退職代行サービスなら退職届の無視や退職の引き止めといった問題をクリアできることがほとんどです。
とおるくん
ゆかりちゃん
そもそも建設業がブラック傾向にある
さて、今回は施工管理のブラックさを解説しましたが、そもそも建設業界自体がブラックな傾向にあるとも言われますね。
たとえば、国土交通省が発表した「建設業における働き方改革」のデータを見てみると、建設業の年間労働時間は2056時間もあると分かったのです。これは製造業の1951時間より100時間以上も高い数字です。
また、「建設業における休日の状況」といったデータを見ると、4週間で8日の休みを取れてる人が1割にも満たないと分かりました。つまり、ほぼほぼの人が週に2日は休めていないのです。
なお、同データでは、ほぼ半分の人が4週で取れている休みが4回だったことも分かっています。建設業界では週休1日が当たり前のようですね…。
とおるくん
ゆかりちゃん
施工管理を辞めたい!ホワイトな職場を探してみては?
今現在、施工管理で働いていて仕事が辛いなら早めに退職することをおすすめします。
残念ながら施工管理はつぶしのきかない仕事で、多くの方が退職後も同じ施工管理へと転職しますが、施工管理の全てがブラックなわけではありません。
特に地方の職場は首都圏に比べて忙しさが緩和されているケースも。実家が地方なら一度戻って、そこで就職先を探すのもいいでしょう。
とにかくよくないのは、ブラックな会社で無理に施工管理を続けてしまうこと。あまりに疲労やストレスが蓄積してしまうと、いずれ精神的な病気にかかったり、はたまた倒れてしまうかもしれませんよ。
そうなる前に仕事を辞める、あるいは休職などで少し心身を癒すようにしてください。