美容師と言えば多くの方が憧れる職業ですね。毎年、努力の末に掴んだ美容師の国家資格をもとに、たくさんの方が憧れの職業へと就任します。
しかし、美容師に就いた方の多くがすぐに辞めてしまうという事実をご存知でしょうか?
平均睡眠時間が3~4時間しかとれないこともあるほど過酷な労働環境に嫌気がさし、早ければ数か月、長くても数年で辞めてしまう人ばかりなのです。
ここでは美容師の現場がいかにブラックなのかじっくりと紹介していきましょう。
今日はもうダメかも…
仕事に行きたくない…。行かなきゃいけないのは分かっていても「心」と「身体」がついていかない…。そんな時は会社に嘘をついてでも休みをとるべきだと思います。
上司や周りの人間はあなたの休みを快く思わないかもしれませんが、あなたの状態はあなた自身が一番わかっているはずです。精神を削られ過ぎて立ち直れなくなる前に対処しましょう。
もうどうしても会社に行くのが嫌なら退職を検討するべきでしょう。もしも自分の口から言えないのであれば「退職代行サービス」を利用してください。あなたの強い味方になってくれるでしょう。
目次
美容師の現場のブラックな部分を紹介
さっそく美容師の現場のブラックな部分を紹介していきます。
勤務時間外に無給の練習
美容師の資格を取得したからといって、すぐにお客さんの髪をカットできるわけではありません。一般的にアシスタントの時期を得て、初めてお客さんの髪をカット・デザインできるようになるのです。
そんなアシスタントの仕事はシャンプー、カラー・パーマの準備、掃除、後片付け、各種雑用など多忙であり、基本的に業務時間にカットの練習はできません。
お店が閉店した後や休日に、マネキンやモデルになってくれる同僚の髪を使い、カットの練習を行うのです。もちろん、練習の時間は業務時間外ですので給料は出ません。
そのため、練習も含めた拘束時間は12時間や15時間と長いのに対して、給料はそう高くないのです。厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によれば、美容師の平均年収は2017年で295万円ほど。これはあくまでも全年齢での平均ですので、新人であれば月15万円など非常に低いこともあります。
そもそも、一般的な企業であれば研修期間にも給料が用意されているのに対して、「美容師のカット練習は無給が基本になっている」という事実がおかしいような気もしますね。
とおるくん
ゆかりちゃん
睡眠時間が平均3~4時間
上記で話した通り、美容師には業務時間外のカット練習があります。そのため、アシスタント時代は帰りが遅くなることも珍しくなく、元・美容師勤めだった26歳の女性は「勤めていた2年半の睡眠時間は平均3~4時間だった」と語っています。
また、これと同じような意見が多々見られることから、美容師の多くは十分な睡眠時間が確保できていないと考えられます。
それでいて給料が他の業界より高いことは無く、むしろ低いくらいなのですから、辞めてしまう人が多いのも当然でしょう。
連休はまず取れない
休日にもカットの練習が必要な美容師は基本的に連休がとれません。もちろん、中には連休をとっている方もいるとは思いますが、休んでいる間にライバルに(技術的に)置いていかれてしまう恐れがあるのですから、こぞって連休をとる方も少ないでしょう。
また、美容院は土日や祝日が書き入れ時ですから、休みがとれても周りと予定を合わせるのは難しいものです。
肉体的にもしんどい
美容師の仕事は肉体的にしんどいのも弱点ですね。まず、1日中立ちっぱなしですし、カットやシャンプーでは常に手を動かすわけですから、初めのうちは手足に筋肉痛を覚えることもしばしば。
特にアシスタントの人は朝早くから開店準備を行い、閉店後はカットの練習と、下手をすれば10時間以上立ちっぱなしもありえます。加えてシャンプーなどで手が荒れることも。
肉体労働として美容師がピックアップされることは滅多にありませんが、実は体力を使う仕事なのです。そのため、若いうちはよくても、歳を重ねるたびに辛くなってくることも…。
離職率が非常に高い
上記のような事情から美容師は非常に離職率が高くなっています。一例として、厚生労働省の「平成29年雇用動向調査結果の概要」を見てみると「生活関連サービス業・娯楽業」の離職率は22.1%と、宿泊・飲食サービス業に次ぐ2番目の高さとなっているのです。
この「生活関連サービス業・娯楽業」には美容室以外にもクリーニング店やエステ等が含まれますが、美容室がパーセントを押し上げる一端を担っているのではないかと考えられます。
というのも、激務のため美容室を2年半で辞めた方のインタビューによれば、同期で入社した9人のうち、今でも働いているのは1人だけとのこと。
他にも「10年もすれば9割はいなくなる」などの意見があり、同じ美容室で働き続けられている人はわずか一握り。一般的に離職率が高いほどブラック企業と言われていますが、この理屈で言えば美容室の大半はブラック企業ということになりそうです。
他店との競争が激しすぎる
さて、ここまで美容師の仕事がいかにブラックか紹介してきましたが、この背景には他店との競争の激しさがあるのではないかと考えられます。
というのも、美容室の数は全国で約24万店舗ほど。これは約5万7千店舗と言われるコンビニを大きく上回る数字です。
つまり、美容室の価格やサービス競争はコンビニを上回る勢い。実際、あなたの周りにも1,000円、1,500円などの破格でカットを提供する美容室があるのではないでしょうか?
もちろん消費者としてはありがたい限りですが、行き過ぎた安売りやサービスは巡り巡って美容師の給料や職場環境にダメージを与えているようにも考えられます。
ただ、一度始まってしまった価格競争などはなかなか歯止めがきかないもの。美容師の職場環境は改善されるどころか、これから悪化の一途を辿る恐れもあることは覚えておきましょう。
とおるくん
ゆかりちゃん
美容師はブラックすぎて辛い!とるべき選択肢とは
美容室の数がコンビニの4倍と非常に多いことに加え、美容師の場合はヘアカットやヘアデザインが本当に好きで就いた人が多いため、過酷な労働環境であっても文句を言わずに仕事を続けてしまう人が一定数はいると考えられます。
そのため、ただ待つだけで美容師の職場環境が改善されるかと言えば・・・非常に難しいところでしょう。
ここからはブラックすぎる職場に辛さを覚える人のために、これからとれる選択肢を紹介していきます。
我慢して昇進を目指す
頑張ってアシスタント時代を乗り切り、同じお店で昇進を続けていけば、それなりに待遇は良くなると考えられます。たとえば、マネージャーなどに昇進すれば幹部手当等で給料も上がるでしょう。
また、お店にとって必要な存在となれば待遇について交渉もできるはずです。昇進を続ける優秀な人材を手放したくない企業は多いですからね。
昇進までには時間も努力も必要だとは思いますが、今のお店で美容師を続けていきたいと考えているなら、もう少し我慢してみるのもひとつの手です。
待遇の良いお店に転職する
美容師として働き続けたいものの、今のお店には不満がある。そんな方は待遇の良いお店へと転職を考えましょう。
他店との競合もあり美容室の仕事は多忙になりがちですが、やはりブラックな美容室がある一方で、ホワイトな美容室も存在はしています。
今ならインターネットの口コミサイトで企業の情報を入手したり、実際に美容室を除いて雰囲気を確認してみるのがいいでしょう。
また、求人情報で給料や福利厚生(各種休暇)などをしっかり確かめておいてください。
別の業界へと転職する
もう美容師として働き続けるのに疲れた。そんな方は別の業界への転職を考えてみてはどうでしょうか。
当たり前ですが、世の中には美容師以外にもたくさんの生き方が存在しますし、中には残業がほぼ無く働きやすい業界も少なくありません。
別に美容師の資格を持っているから必ずしも美容師として働き続けることは無いのです。むしろ、「美容師の資格がもったいない」と、いつまでもすがっていては転職の機会を逃してしまいますよ。
自分におすすめの業界や仕事が分からない方は、まず余裕がある時に転職エージェントなど転職支援サービスへと相談をしてみてください。
退職して独立する
美容師は続けたいものの誰かに使われるのはもうこりごり。そんな方は退職して独立してしまうのもいいでしょう。
独立してしまえば先輩に嫌味を言われたり、長時間の残業を強制されることもありません。
ただし、一定の給料が保障される企業勤めと違い、独立では多くのリスクを背負うことになります。たとえば、お客さんがゼロなら収入もゼロですし、何かミスをすれば自分が全ての責任を負うことになるのです。
また美容師としての仕事に加えて賃金の管理や集客など、いわゆる経営の仕事も必要になるため、まずは勉強から始めなくてはならないでしょう。
もし独立を考えているなら、まず雇用されつつ経営の勉強を進め、ある程度の貯金ができてから退職することをおすすめします。
とおるくん
ゆかりちゃん
ブラックな美容室を辞める時は退職代行がおすすめ!
美容師の仕事のブラックな部分は分かっていただけたでしょうか。最後に今現在、美容師として働いている方に一言。
もし職場に辛さを感じないのであれば、そのまま仕事を続けてもちろん大丈夫ですが、長時間の残業や薄給など不満を抱えているのなら新しい職場への転職などを考えてみましょう。
今回話したように美容室は全国約24万店舗もあるのですから、転職先に困ることはそう無いと考えられます。
もし、現在の職場がブラックで退職を言い出しにくいのであれば、退職代行サービスを使うという手もあります。「転職もいいけど退職を言い出すのが怖い…」という方は、退職代行サービスでその悩みを解決できますよ。
ゆかりちゃん