皆さんはIT企業・IT業界にどのようなイメージを持ちますか?
「インテリ系で格好いい職業」でしょうか。「将来性のある職業」でしょうか。はたまた「仕事内容が過酷で残業も多いブラックな業界」といったイメージでしょうか。
確かにIT企業・IT業界はブラックなイメージが強いですよね。実際、「ブラックな業界と言えば?」といったアンケートをとればIT系が上位にくることは多いようです。
そこで今回はIT企業・IT業界は本当にブラックなのか。また、どんな部分がブラックなのかを紹介していきたいと思います。
今日はもうダメかも…
仕事に行きたくない…。行かなきゃいけないのは分かっていても「心」と「身体」がついていかない…。そんな時は会社に嘘をついてでも休みをとるべきだと思います。
上司や周りの人間はあなたの休みを快く思わないかもしれませんが、あなたの状態はあなた自身が一番わかっているはずです。精神を削られ過ぎて立ち直れなくなる前に対処しましょう。
もうどうしても会社に行くのが嫌なら退職を検討するべきでしょう。もしも自分の口から言えないのであれば「退職代行サービス」を利用してください。あなたの強い味方になってくれるでしょう。
目次
IT業界はブラック・ホワイトの差が激しい?
冒頭でも話したように「IT業界=ブラック企業ばかり」といったイメージを持つ方は多いようで、ブラックなイメージのある業界ランキングでは上位にランクインすることもしばしばです。
しかし、業界のブラック度を測るひとつの指針と言われる「離職率」を見てみると、IT業界はそこまで高くないことが分かります。たとえば、厚生労働省の「平成29年雇用動向」では情報通信業(IT業界)の離職率は10.5%しかありません。
これは同データで最も離職率が高い宿泊・飲食サービス業の離職率30%の約1/3です。最も離職率が低いインフラ業(電気・ガスなど)ですら6.5%は離職率がありますから、IT業界の離職率は低いと言ってもいいレベルでしょう。
ただ、問題となるのはIT業界と言っても職種が多様なこと。IT業界と言えばのプログラマーやSE(システムエンジニア)から、営業・コンサルタント系の職種まで存在します。
また、企業の方針や規模によっても仕事の過酷さは異なるため、一概にIT業界がブラックともホワイトとも言えないのが現状です。
このことから、同じIT業界への転職でも転職前と転職後では天地の差といったことも。IT系の仕事に就いていて残業や休日出勤の多さなどにうんざりしているなら、いっそ転職してしまうのも手かもしれませんよ。
ゆかりちゃん
とおるくん
IT業界のここがブラック!
ここからはIT業界のブラックな部分を見ていきましょう。
構造的に下請けの中小企業は辛い
IT業界は「多重下請け構造」と呼ばれるほど下請けの量が多くなっています。元請けの大きな企業が業務を下請けに発注し、さらに、その企業が下請けに発注。つまりは二次請け、三次請けとどんどん下請けの量が増える仕組みになっているのです。
この時、二次請け、三次請けと下請けの量が増えるごとに利益は低下していくのが基本です。つまり、下請けほど少ない利益で仕事をしなくてはなりません。
利益が少ないということは、社員に還元できる給料も少量になりますので、低賃金で働く羽目になりますね。それでいて仕事内容が楽と言ったことは無く、急な仕様変更などで長時間の残業を強いられることも。
こういった事情から下請けになりやすい中小企業はどうしても長時間労働+低賃金のブラック企業になりがちなのです(下請けでない大手企業だからホワイトと言うこともありませんが)。
急な仕様変更による残業も少なくない
ドラマや漫画などで「クライアントから急な仕様変更があって残業に!」なんてシーンを見かけますよね。これはフィクションの中だけでなく実際にあることです。
特に上記で話した二次請け、三次請けといった下請けはクライアントの仕様変更に振り回されがち。酷い時はプロジェクトの完成間際で大きな仕様変更が行われることもあります。
また、IT系はその性質上、完成間際で大きなバグが見つかり仕事量が一気に増えるといったことも少なくありません。もちろんバグがあったから納期が延びることもなく、長時間の残業による修正作業が始まります…。
急な呼び出しもありえる
IT業界の中でもSE(システムエンジニア)の仕事は過酷だと言われますね。たとえば、24時間稼動するシステムを担当するSEだと、突発的なトラブルがあった際など即座に対応しなくてはなりません。
24時間対応できるよう、3交代制で社員を常駐させる会社も存在しますが、システムに詳しい社員を3交代で常駐させられる会社は少ないのが現状です。
では、SEが常駐していない会社にシステムトラブル等の問い合わせがあった時にどうなるかと言えば、休暇中であろうと容赦なく呼び出され、バグの修正などを強要されます。
医師や警察官に例えると分かりやすいかもしれませんね。急患や事件があれば休暇・睡眠中でも現場へ急行。IT系の仕事の一部ではこれと同じことが行われているのです。
裁量労働制で残業代を抑えつつ働かせる
世の中には「裁量労働制」といった働き方が存在しています。
「みなし労働時間制」のひとつで、勤務時間がはっきりと決められておらず個人に時間管理が任される働き方のこと。例えば実際の労働時間が6時間でも10時間でも、設定(契約)された「みなし時間」が8時間であれば、処理上では「8時間労働」とされます。
裁量労働制については適用できる職業が限られるのですが、たとえば一部のSEなどは裁量労働制の適用対象となる可能性が高いと言われており、実際に裁量労働制で働いている方もいます。
裁量労働制は働く時間を自由にできるといったメリットを持つ一方、長く働いても報酬が増えないと言ったデメリットを持ち、多くの企業が残業代を抑えつつ社員を長時間労働させるために悪用しているのです。
もし裁量労働制で働かされていて、長時間労働が当たり前になっているのなら、普通に残業代が出る企業へ転職を考えた方がいいかもしれません。
サービス残業を強いられる
注意したいのが、裁量労働制を採用していない、一般的な給与体系の会社であってもサービス残業を強要してくることが少なくないことです。
既に話した通り、IT系の仕事は急な仕様変更などで残業・休日出勤が発生しやすいのですが、残念なことに「タイム―カードは定時で切る」などの方法で残業代を支払わないブラック企業の多いこと…。
特に下請けばかりで利益をあまり得られていない中小企業などはサービス残業が当たり前とも。ちなみに、サービス残業は違法ですから、労働基準監督署などに相談することで解決する可能性は高いですよ。
若い社員が多い
企業にもよりますが、IT系だと若い人で固められることも多いですね。そういった企業は残業や休日出勤が慢性化しやすいものです。
というのも、若い人だと体力に余裕があり、急な仕様変更などがあっても普通に長時間の残業…下手をすれば徹夜などで対応してしまいます。
熱意のある対応は悪いことではないのですが、一度、徹夜での残業も当たり前な雰囲気が出来てしまうと辛くても「今日は早めに帰ります」とは言い出しにくいものです。
結果、残業や休日出勤を断れない風潮のブラック企業が完成。仕事熱心すぎるのも考えものかもしれません。
とおるくん
ゆかりちゃん
ブラックなIT企業は早めに辞めるべき!
ブラックなIT企業も少なくない中、もちろんホワイトなIT企業もたくさん存在します。今現在、IT系の仕事をしていてブラックな環境に嫌気がさしているなら、いっそのこと退職してしまい、別のIT企業に移るのもありでしょう。
同じIT系の企業でもA社は常に定時帰り、B社は残業や休日出勤が当たり前、といった差があることも珍しくありませんからね。転職によって仕事がグッと楽になることもありますよ。
辞められない時は退職代行にお任せ
ただ、ブラックなIT企業だと簡単には辞められないかもしれませんね。「辞めさせてください」と言っても人手不足を理由に断られたり、「その話はまた今度」といったようにうやむやにされてしまうこともあります。
そんな風に、退職したいのに退職できない時は「退職代行サービス」を利用するのがおすすめです。退職代行サービスであれば依頼者に代わって退職を伝えてくれますから、自分で上司に退職を伝える勇気もいりませんし、成功率もほぼ100%です。
とおるくん
ゆかりちゃん
とおるくん
ゆかりちゃん
こんなIT企業はブラック率が高い!
さて、退職の方法を紹介したところで、最後にブラックな可能性の高いIT企業の見分け方を確認しておきましょう。
- 出来て間もないベンチャー企業
- 独自のサービスに力を入れてない
- 離職率が高い
- 福利厚生が充実していない
創業から年数が経過していないベンチャー企業は下請けに回りやすい事情もあり、どうしても長時間残業や休日出勤が発生しがちです。また、独自のサービス開発に力を入れておらず受託開発のみの企業も危ないと言われています。
他にも離職率や福利厚生の内容でブラック度を判断することができます。
企業の情報については公式サイトや口コミサイトなどで確認できますが、インターネット上だけで集められる情報には限界があるかもしれません。企業について詳しく知りたい時は、転職エージェントなど転職支援サービスの力を借りるのがおすすめですよ。
ゆかりちゃん
とおるくん
IT業界にはホワイト企業も多い!ブラックなら辞めてホワイト企業へ!
どうしてもブラックなイメージの付きまとうIT業界ですが、ブラック企業ばかりといったことはありません。中にはホワイト企業もたくさん存在しています。
長時間の残業や休日出勤などが常態化しているブラック企業で働き続けるのは本当に辛いと思いますので、ブラック企業勤めという実感があるのなら、ぜひホワイト企業への転職を考えてほしいところです。